『限りある時間の使い方』── チームの強化に役立ちそうな本を勝手にレビュー #54
「短い一生」を有意義に過ごすための提案書
本書のタイトル(邦題)「限りある時間の使い方」を一見すると、いわゆる「タイムマネジメント」の新たな手法を記した本のように思える。ただし、本書の内容は、市場でよく見かけるタイムマネジメントのハウツー本、言い換えれば、限られた時間内で、いかに効率的に多くのタスクをこなすかのハウツーを伝えるような本とは異なるものだ。
本書は、いかなるタイムマネジメントのテクニックを駆使しても、時間を支配して自分の思い描いたとおりの生産性を手にしたり、平穏な人生を送ったりすることはできないとの前提に立つ。
例えば、本書では「やり方さえ工夫すれば、本当に大事なことをしっか...