『恐れのない組織――「心理的安全性」が学習・イノベーション・成長をもたらす』── チームの強化に役立ちそうな本を勝手にレビュー #34
不安なしに考えを表明できる環境が重要
本書のタイトルになっている「心理的安全性」とは、組織や企業で構成員や従業員が安心して自分の考えを発言したり行動に移したりできることをいう。本書では、恥ずかしい思いをするとか、無視されるとか、仕返しされるといった不安なしに、懸念や間違いを話すことができる環境が重要で、わからないことは気兼ねなく質問し、同僚を信頼できる状態が必要だと説かれている。
心理的安全性という概念は、1960年代から提唱されるようになったもので、1999年に本書の著者であるエイミー・C・エドモンドソン(ハーバード・ビジネススクール教授)が、グループレベルでの現象であることを検証した...