アトラシアン本社の情報サイト『WORK LIFE』から新着コラム。WORK LIFEの外部ライターであるジョナサン・トンプソン(Jonathan Thompson)が、性格検査「MBTI (Myers–Briggs Type Indicator)」で分類される16タイプの人と上手に働く方法を伝授する。
  1. MBTI が示す16の性格タイプ

MBTIとは何なのか?

新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)の流行を境にリモートワーク(テレワーク)が多くのホワイトカラーの標準的な働き方になったことで、同じチームで働く人同士が直(じか)に会って対話する機会は大きく減少している。結果として、コロナ後に組織された新しいチームでは、互いの性格をどのように把握するかが重要なテーマとなっている。

この課題を解決するうえで重宝するのが、国際的な性格検査「MBTI(Myers–Briggs Type Indicator:マイヤーズ・ブリッグスタイプ指標)」である。MBTIは、一般的に最も正確な性格検査の1つと見なされており、ビジネスの世界でも広く活用され、フォーチュン100社中89社が取り入れている。

「MBTIは、チームのメンバーが本質的にどのように異なっているか、そしてどのように協力して成功する可能性があるかを確認するための有効な方法です。言い換えれば、MBTIで各人の性格特性を把握することは、メンバーの生産性やチームへのエンゲージメント、そして働く幸福感を高めるための有効な手段になりうるということです」と、[Myers–Briggs Company社(https://www.mbtionline.com/)(以下、MBC社)のソートリーダーシップ責任者である産業心理学者のジョン・ハックストン氏は話す。

MBTI が示す16の性格タイプ

カール・ユングの心理タイプの理論に基づいたMBTIは、1940年代からさまざまなかたちで活用されてきた自己診断型の性格検査だ。回答者は、自分の感情や好みに関する一連の簡単な質問に答え、最終的には16の性格タイプのどれか1つに分類される。

これらのタイプは、「E(外向的)」、ないしは「I(内向的)」から始まる4文字で表現される。具体的には以下のような配列になる。
この記事では、MBTIの16タイプの内、内向性をもつ8タイプを紹介。

  • 先頭文字:「E(外向的)」、または「I(内向的)」
  • 2文字目:「S(感覚型)」、または「N(直観型)」
  • 3文字目:「T(思考型)」、または「F(感情型)」
  • 4文字目:「J(判断型)」、または「P(知覚型)」

つまり、人の性格を表す8つの言葉(文字)の組み合わせで16タイプ(=2の4剰タイプ)の性格を表現するというわけだ。また、各タイプには記述子(例:アナリスト)もあり、性格タイプをさらに行動においても特徴づける。

このようにチームのメンバーの性格タイプを把握することでリーダーは、メンバー各人の性格・好み・スキル、置かれた状況に基づきながら、それぞれを適切なプロジェクトにアサインすることが可能になる。また、各人が情報をどのように処理するかを把握していれば、より効果的なコミュニケーションがとれるようになる。

以下、MBTIで分類される16の性格タイプについて簡単に紹介する。

タイプ1:ISTJ ── 責任​​ある現実主義者「Logistician(ロジスティシャン)」

【ISTJの人となり】
明快さを高く評価し、ルーチンを愛し、名誉・勤勉・社会的責任を重んじる。静かで、控えめで、信頼できる。現在の英国女王は典型的なISTJである。

【ISTJタイプとのコラボレーション方法】
「ISTJタイプの人の元では、物事が非常に整理され、計画的で、このタイプはリモートワーク体制のチームにおいては主要な人的リソースとして機能します」と、心理学者でありビジネスコーチでもあるConscious Enterprise社CEOのロージー・ピーコック(Rosie Peacock)氏は語り、こう続ける。

「このタイプの人は、リーダーによる管理やチェックが不要であり、週の初めにTo-Doリストをメールで送付するだけで、自分の成すべきことを完遂します。また、DropboxやGoogleドキュメントなど、オンライン上の共有スペースを整理し、チームの業務を合理化する能力に優れています」

タイプ2: INFJ ── 洞察に満ち、先見の明のある人「Advocate(提唱者)」

【INFJタイプの人となり】
物静かながらも力強さがあり、直感的に人をとらえ、同僚の感情への気づかいができる。また、INFJタイプの人は、“アイデアのバッグ”を携えたディープシンカー(思慮深き人)になる傾向がある。

【INFJタイプとのコラボレーション方法】
「リモートワーク体制下では、人の採用プロセスが困難になるのが通常ですが、INFJタイプの人は、人の性格を直感的にとらえる能力に優れているので、このタイプの人をリモート面接に参加させるのは有効でしょう。ただし、INFJタイプをZoomミーティングの中心に据えるのは避けたほうが無難です。このタイプの人は、人の注目を集めることが苦手であり、舞台裏でこそ力を発揮するからです」(ピーコック氏)。

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