タイプ9:ESTP ── エネルギッシュな問題解決者「Entrepreneur(起業家)」
【ESTPタイプの人となり】
ESTPタイプは、スピーディに大きな問題を解決する能力を持ったリスクテイカーである。このタイプの人は、物事を追求することに情熱を注ぐが、集中できる期間は比較的短い。ゆえに、長期的なプロジェクトには向かないことがある。ESTPタイプは、どのようなチームにおいても貴重な戦力となりうるが、ルールを特に尊重しないため、マネージするのが難しい場合がある。
【ESTPタイプとのコラボレーション方法】
「ESTPタイプは総じてせっかちです。したがって、長期的な目標を与えるのではなく、プロジェクト管理ツールを使いながら、1日分のタスクを毎日与えるのが適切と言えます」とピーコック氏は語り、こう続ける。
「彼らにとっては瞬間的なスリルが最もエキサイティングなことなので、例えば、揉め事の『火消し役』を担わせると無類の力を発揮します。また、既成概念にとらわれずに物事を考えるのを得意としていますから、彼らの創造力を既成の枠組みに押し込めようとするのは避けるべきです」
タイプ10:ESFP ── 情熱を持った即興演者「Entertainer(エンターテイナー)」
【ESFPタイプの人となり】
このタイプは、エネルギッシュで情熱的であり、生来のパフォーマーでもある。ゆえに、クリエイティブで芸術的な職種に就いていることが多い。また、自分にスポットライトが向けられることを好む一方で、人に対して同情的で温かく、寛大でもある。
【ESFPタイプとのコラボレーション方法】
「ESFPタイプの能力を引き出すうえでは、人前で輝ける時間を与えることが不可欠です。したがって、可能な限り、動画やナレーション、ポッドキャストなど、クリエイティブでパフォーマンスを伴うプロジェクトに参加させるようにするのが大切です。また、顧客などに対して、リモートからプレゼンテーションを行うような場合も、ESFPタイプを主役に据えるとプレゼンテーションの訴求力を増すことができるはずです」(ピーコック氏)。
タイプ11:ENFP ── 想像力豊かなモチベーター「Campaigner(キャンペーン推進者)」
【ENFPタイプの人となり】
ENFPは、知覚が鋭く、人を喜ばせることを好むタイプである。このタイプの人は、直感的に物事をとらえ、論理よりも感情に基づいて行動し、自分の周囲に人がいる状況に喜びを感じる。加えて重要なのは、ENFPタイプを突き動かすのは、お金ではなく、自分の心に響いた目標である点だ。
【ENFPタイプとのコラボレーション方法】
「ENFPタイプは、アイデアを生み出す能力と協働の能力を兼ね備えているので、ブレインストーミングセッションや何らかの“ビッグピクチャー”をチームで描く際に大きな力を発揮してくれます。とはいえ、ENFPタイプはプロジェクトの最高のスターターでもなければ、フィニッシャーでもありません。ゆえに、彼らに仕事を任せ切りにすると締め切りの問題が頭をもたげてくることが往々にしてあり、リモートワーク体制下ではその傾向がより顕著になります。したがって、リモートワーク体制下で彼らとともに働く際には、緩やかな管理が必要になるのが一般的です」(ハックストン氏)。
タイプ12:ENTP ── 進取的な探検家「Debater(ディべーター)」
【ENTPタイプの人となり】
ENTPタイプは、クラッカーのひもを引くことを好むカリスマ性を持った知識人であり、多くのCEOがこのタイプに属している。ENTPタイプの人は、論理的・合理的・客観的である一方で、絶え間のない精神的刺激を望んでいる。また、大きなアイデアにフォーカスを絞り、反復的なタスクやルーチンワークを嫌う傾向が強い。
【ENTPタイプとのコラボレーション方法】
ENTPタイプは、ディベート(討論)が非常に得意であり、彼らを使うときはその能力を活かせる機会を設けることが大切である。その点を踏まえて、ピーコック氏は、ENTPタイプの活用法について次のように説く。
「ENTPタイプは、新しいアイデアや製品について議論したり、あるいはビジネスを前進させる方法について議論したりして、大きなビジョンを描き出す際にきわめて有効に機能します。また、クライアントに好印象を与えながら、新製品・新サービス・新ソリューションを売り込む能力にも長けています。そのため、Web会議ツールを介した顧客へのリモートプレゼンテーション”をENTPタイムに任せると、ゲームの流れを変えられる可能性が大いにあります。もっとも、若干の制御をかけないとENTPタイプは会話全体を支配してしまうおそれもあるので、その点には留意が必です」