アトラシアン本社の情報サイト『WORK LIFE』から新着コラム。アトラシアン ダイバーシティ&ビロンギング担当グローバルヘッドのオーブリー・ブランシュ(Aubrey Blanche)が、ダイバーシティを志向するチームリーダーに向けて、人ごとに異なるコミュニケーションスタイルを理解し、対処する方法を紹介する。

コミュニケーションスタイルを理解することの大切さ

組織・チームのダイバーシティがなぜ重視されているのか──。理由はシンプルで、多様なスキル・性格の人々とコラボレーションをすることで多大な恩恵を受けることができるからである。ただし一方で、それぞれの性格の違いから組織内・チーム内のコミュニケーションに齟齬が生じ、対人関係に亀裂が入り、それを修復して適正化するために苦労を強いられることがある。

その苦労を味わうたびに、チームリーダーの方々は「この苦労は、最高の人材でチームを構成するための税金だ。仕方がない」といった考え方で自分自身を納得させてきた(あるいは、自分で自分を慰めてきた)のではないだろうか。

このように「苦労」を「税金」ととらえることは、苦労の乗り越え方として間違った方法ではない。ただし、人々の性格の違いやコミュニケーションスタイルの違いによって生じる問題を乗り越える苦労は「税金」ではなく「投資」と見なすべきである。その投資の見返り(リターン)は、もちろん自身の対人スキルの向上である。それによってダイバーシティによってチーム力を強化したり、チームのメンバーとの信頼関係をより強固にしたりすることが可能になる。加えて、コミュニケーション上のフラストレーションやストレスを減らしていくこともできるのである。

「DiSCプロファイル」でコミュニケーションタイプを類型化する

人ごとのコミュニケーションスタイルの違いを理解するうえで有効なのは、それぞれのスタイルを類型的にとらえることだ。

そのためのフレームワークはいくつか存在し、その中で最も広く知られ、Google検索などでもすぐに見つけられる古典的なフレームワークは、コミュニケーションスタイルを「アサーティブ(主張型)」「アグレッシブ(攻撃型)」「パッシブアグレッシブ(受動的攻撃型)」「パッシブ(受動型)」の4タイプに類型化したものである。

このフレームワークはわかりやすいものの、類型化されている4タイプはすべて「人のアウトバウンドコミュニケーション」の特性を表現したものにすぎず、人の「インバウンドコミュニケーション」──すなわち、人から、どのようなスタイルのコミュニケーションをされると、どのように感じるかまでは類型化されていない。

言うまでもなく、このような類型化では、どのような人と、どのようにコミュニケーションをとるのが適切なのかがわからない。したがって、人のコミュニケーションスタイルについてより広範な要素をカバーしたフレームワークが必要になる。

そうしたフレームワークの一つと言えるのが「DiSCプロファイル」だ。これは、人の性格(特性)を「Dominant型(主導型)」「Influencer型(感化型)」「Steady型(安定型)」「Conscientious型(慎重型)」の4つに大別し、それをベースに人のコミュニケーションスタイルを類型化するフレームワークである(図)。以下、このフレームワークで類型化されている4タイプの人と、どのようにコミュニケーションをとるのが適切かを紹介したい。

図:DiSCプロファイルによるコミュニケーションスタイルの類型化