アトラシアン本社の情報サイト『WORK LIFE』から新着コラム。メインライターのサラ・ゴフ・デュポン(Sarah Goff-Dupont)が、自分のプロジェクトアイデアを社内にアピールする8つのテクニックを紹介する。

戦略4:プロジェクトのタイムラインと必要なリソースの概要をまとめる

プロジェクトのマイルストーンと想定完了日を明確にすると、あなたのアイデアが単なる「思いつきレベル」のものではなく、始動に向けた準備がしっかりとできていることを周囲にアピールすることができる。

ここで注意しなければならないのは、プロジェクトアイデアに対する承認を得たいがために、スケジュール的にも、必要とされるリソース面でも、無理な計画を立てないことだ。経理担当者の時間が30時間ほど必要だと見積るのであれば、実際にその見積りが正しいかを経理担当者に確認した方が良い。予算に関しても同様である。

プロジェクトの予算を立て、それを周囲に提示・提案する際には、必ず、「なぜ、その数値に至ったのか」の説明を求められる。それに対して満足のゆく解答が示せるかどうかを確認しておくことが重要である。

戦略5:プロジェクト成功の計測方法を明確にする

プロジェクトアイデアについて、「何をもって、それが成功したと見なすか」を明確にし、成功の計測方法をしっかりと定義しておくことが大切である。

実際、あなたの上司をはじめとするプロジェクトの利害関係者(ステークホルダー)たちは、プロジェクトに対する投資対効果(ROI)を測る数値指標やそのた目標となる指標(例:市場シェアを10%アップさせる)を求めるはずである。したがって、製品・サービス、あるいは業務の「品質向上」といった目標の定量化が難しいプロジェクトであっても、成否の判定基準として計測可能な数値を設定しておくべきである。

例えば、あなたの会社のブランドに対するSNS上での肯定的な発言の数や、会社のポリシー変更に対する社員の評価など、プロジェクトの目標値として活用しうる指標はさまざまに存在する。そうした数値をプロジェクトの成否を判断する基準として設定し、プロジェクトの遂行後に、それらの変化を適宜追跡することで、遂行中のプロジェクトが、当初の目的とは異なる方向へと進んでしまうリスクを回避することも可能となる。

戦略6:アイデアのリスクや問題点、不確定要素も率直に伝える

新しいプロジェクトアイデアが完璧であることはまずなく、一定のリスクや問題点、不確定要素を内包しているのが通常である。それらのマイナス面の事柄についても(たとえ、それらが些細な問題であっても)、ステークホルダーには全てを包み隠さず、オープンに伝えておく必要がある。

ちなみに、アトラシアンではよく「プロジェクトポスター」と呼ばれる手法を使って、プロジェクトのマイナス面や不確定事項もドキュメントに盛り込み、ステークホルダーと共有するようにしている。以下は、アトラシアンの社内Wiki型情報共有ツール「Confluence」を使ったプロジェクトポスターのページテンプレートだ(図1)。Confluenceを利用していなくても、下のスクリーンショットを元にWordやGoogle Docsで作成することもできる。

図1:Confluenceに用意されているプロジェクトポスターのページテンプレート